朝、目覚めて飲む一杯の珈琲、 それをもう少し美味しく飲みたい。
あれこれと、いれ方を工夫したり、あちらこちらと買いあさってみたり・・・ ところが、どうしてもおかしいと思うのは、新しい封を切ったばかりのコーヒーにお湯をさしてもいっこうにもりあがってこない・・・?
いっその事、自分で焙煎してみよう。
それから毎週日曜日は、焙煎機の製作、組み立て、分解、そしてまた組み立てと、奮闘努力の苦節7年・・・
珈琲の持っている深い味わいというものは、文字通り奥深いもので、『たかが珈琲、されど珈琲』なのです。
やっと出来上がった自作の焙煎機で、初めて『あっ、おいしい』と思えた時の最高の感動・・・・・
その感動を皆様にも、お伝えできればと思いながら、今日も一釜ずつ 丁寧に焙煎しています。
当店の珈琲で、美味しさの感動に出会っていただける事を願っております。
「スペシャルティコーヒー」とは、生産国において栽培管理、品質管理などが適正に行われ
欠点豆が極めて少なく風味も素晴らしい高品質生豆です。
北海道室蘭・桜井珈琲では「スペシャルティコーヒー」をより多く厳選し、焙煎に使用しております。
コーヒーの生豆は、結構汚れています。
当店では生豆をしっかり水洗いしてから焙煎しています。
①コーヒーの生豆は淡いグリーン色を帯びた乳白色をしています。豆の表面には白い粉のようなものが付着しています。
②生豆を水に漬け込んだところです。水は元始活水器(セラミック)の水を使用しています。水洗いは手間がかかるので他店で行なっているところは少ないようです。
③数分たってから攪拌すると、アッという間に水が濁ってきます。
④金網ザルで、その水をこしたところです。結構濁っているため、バケツの底が見えません。
⑤7kgほどの生豆を洗った後のバケツの底には、茶色のドロッとしたものが沈殿しています。これは何かというと、豆の表面の薄い皮や、産地の土であったりするようです。
⑥きれいに洗われたコーヒー豆です。少し水切りをしてから、焙煎機に投入します。(焙煎機は、店長自ら設計し、内部にセラミックを使用したオリジナル焙煎機です)
⑦焙煎機から排出されたばかりの豆は、200度C以上の温度です。豆の芯までふっくらと焙煎されるよう、余熱を利用したやわらかな焙煎を心がけています。
⑧生豆を『水洗い』し、余分な汚れを取り去ることで、コーヒーの味に透明感が出て、格段とスッキリとした味わいになります。
ほとんど誰もやらない、「水洗いをどうしてするのですか?」
● ひとつは、「生豆の表面の薄い皮(チャフ)」を取り除くことで、焙煎釜の中でそれが余計な
煙の発生を減少させることにつながり、出来上がった珈琲は、非常にスッキリとした味に
仕上がります。
● もうひとつは、「よごれ」です。
珈琲は農産物ですから、ほとんどの場合、麻袋に詰められた状態で 生産国の農園から
船積みされ、各流通を経てはるばると届けられるわけですが、その後、 焙煎前に秤で計量
され欠点豆などを選別し、あとはいきなり高温に熱せられた焙煎釜の中に投入、というのが
一般的なコーヒーの焙煎のやりかたです。
ハンドピックで目に見えるゴミや異物は取り除いても、目に見えないホコリや土など、水洗い
した後のバケツ の底に残ったものは決してきれいなものではありません。
少しでも安全なコーヒーをお届けしたいと思っているのですが、それを安心と受け止めて頂け
たら幸いです。
当店の焙煎機は、自分で設計製作したオリジナル焙煎機です
左の写真が現在使用している焙煎機です。 中央が焙煎機の本体、その左側にある大きな箱は操作盤で、中には特殊な温度計とスイッチ類が組みこまれています。 右側にあるのは火力を調整するときに使うバルブ類です。
一般的に焙煎時に火力を調整する場合は、ガス圧を上下させることで調整するのですが、この焙煎機はガスバーナーを5分割にして、それぞれを細かく調整できるようにしてあります。
焙煎機の構造上、温度管理が結構難しかったため、オムロンの担当者に相談をしてソフトを組んでもらい、秒ごとの温度管理ができるようにした為、ものすごく焙煎がやりやすくなっています。
焙煎機の設計に取り掛かった頃の話ですが、これまでと同様に手描きの設計図をいつもの鉄工所に持っていき『こんなものを作って欲しい』と言ったら、これだけ精密な作りの場合、大きな鉄工所で使用しているレーザー切断機のようなものでないと無理だということになり、さっそくその大きな鉄工所へ手描きの設計図を持っていったところ、『桜井さん、これをCAD図面にして、CDに焼いて持ってきてくれれば出来ますよ』と、あっさり言われ、それもそのはず、CAD図面の示した直線や曲線の通りに特殊な機械が分厚い鉄板をまるで紙でも切るようにスイスイとカットしてゆく切断マシンを見せてもらい、なるほどと感心し、感動しながらマシンの仕事ぶりをながめていました。
とにかくCADソフトをなんとか自宅のパソコンにインストールしてはみたものの、『はたして、どうやって使うんだろうか?』というのが第一印象で、それでもいじくりまわしながら、何とか図面を完成させ、先程の大きな鉄工所に図面を持ち込み部材を切り込んでもらいました。
設計した通りの材料が、まるでプラモデルの部品のように出来上がり、おもしろいようにピッタリと組みあがってゆくというのは嬉しいものですが、しかしそれを作る工作機械というのは本当にすごいと感心してしまいました。
組立完成後、試運転を繰り返し、少しづつ改良を加えたのが現在の姿です。
初期の頃制作した焙煎機(サンプルロースター)として使用しています。
赤い耐熱塗料で塗装してあります。可愛いでしょ?
焙煎機で500g~600g位のコーヒーを焙煎しようとすると、どうしても排気の
ブロワーが必要になり、 豆の冷却装置も必要になり、温度調節やこまかな
配慮が必要に なってきて、結局は大型機の小型版になるわけです。
本体の鉄板は熱みが3mmのもので製作し、中の釜部分(シリンダー)は、ステンレスの3mmの厚みのパイプを加工しています。 なので、小さい割にはかなり頑丈で重たいものです。
ただ、赤い焙煎機の手前にある丸い容器のようなものは、コーヒー豆の冷却装置ですが、ステンレスの鍋を利用して加工したのですが、なかなかいい感じ(自画自賛)なのです。
「全てはここから始まった」とも言える一号機です。
上の、赤い焙煎機を作るきっかけになったわけですが、見本は「煎っ太郎」という
小型の焙煎機をモデルにして、試行錯誤のすえ、こんなかたちになりました。
ちゃんと、200g~250gくらいは焙煎できるんですよ。
1号機とはいっても、実際にはこの前に2台ほど作っては直し、作っては改造し、使えるところを生かしてもう一度作りなおした焙煎機です。
現在、桜井珈琲で製作している珈琲焙煎機です。
1回に4.5kgの珈琲を焙煎できます。
毎日コツコツと図面を描き、出来上がった図面をもって今度は製作してくれるところを探して東奔西走し、図面の間違いや、細かな修正や改良に改良を加えながら、やっと完成しました。
販売、取り付けは東京のワイルド珈琲さんが行っておりますので
興味のある方は、お問い合わせください。
※この業務用焙煎機は、当店が使用しているオリジナル焙煎機とは違い、水洗い・お湯洗い後の生豆を焙煎することを想定していません。
焙煎をするときにいつも考えていたのは、次の言葉です。
『火力で香りを作り、排気で味を作る』
桜井珈琲の場合、珈琲生豆を水洗いした直後の水分のある状態のまま生豆を焙煎機に投入するという焙煎方法のため、かなり大容量のガスバーナーを使い、生豆投入時から高火力で焙煎しています。
『香りのよい珈琲を作る』という方法として、私はこの方法は非常に効果的なやり方だと思っています。
『排気で味を作る』
ブロワーというファンを使い、焙煎釜の中の煙を排気していくわけですが、この排気のやり方で味がガラっと変わってしまいます。 これは全く見事に変わってしまいます。
焙煎機に使うブロワーは、羽根の形状の違うものを2種類と、モーター容量の違うものをそれぞれいろいろと試しながら、さまざまなことを試しました。
排気の力が強すぎると、きつい味になり、また弱すぎても物足りない味になり、それが珈琲豆毎にそれぞれ違いがあり、その豆にあった排気と焙煎方法をとることで、その豆の特徴がよりよく引き出せるというのがこの焙煎の仕事なのです。
おそらく、味の追求という仕事はこの先も終わることはないと思っています。
それだけに、やりがいのある、楽しい仕事です。
「毎日飲む珈琲だからこそおいしく飲みたい!」
珈琲はどんなに高品質の生豆を使い、きちんと焙煎されていたとしても、古くなると ふくらみも悪く、香りも、うま味成分も失われていきます。
室蘭桜井珈琲では、鮮度を大切にし「香りの良い煎りたての珈琲」をお届けするために ご注文をいただいてから焙煎 しております(受注後焙煎)
(出来上がりは、予約状況により、3~5日後になります)
「香り豊かで甘みがあり、安心で体にもやさしい珈琲」
それが当店のめざしている珈琲です。
また、当店の珈琲は、ストレートは少なくほとんどがオリジナルのブレンドです。 ストレートの個性を生かしつつ、なおかつ毎日飲んでも 飽きのこないそんなブレンドコーヒー。
当店のコーヒー袋のラベルにもデザインしましたが、「ブレンドは、珈琲が奏でる 協奏曲」です。
どうぞ、コーヒーカップの中から生まれる「ハーモニー」をお楽しみください。
新聞で紹介されました。